県連トピックス

2020ピースアクションinナガサキが開催されました。

 2020年8月7日(金)~8月8日(土)に2020ピースアクションinナガサキが開催されました。

 今年の開催テーマは「戦争も核兵器もないへいわな未来を被爆75年~ナガサキの想いを継承し、日本・世界に広げよう~」、そして開催目的は「75年前のきのこ雲の下の出来事」「被爆地ナガサキの想い」を継承・交流し、未来を創る次世代が平和な世界でくらせるよう、私達一人ひとりの行動に繋げます。として取り組んできました。

 残念ながら今年は新型コロナウィルス禍で全国から長崎に来てもらうことはできませんでした。しかし、被爆75年という節目でもあることから、企画を工夫し組み立ててオンライン開催となりました。初のオンライン開催で準備等大変でしたが、全国から多くの方々が参加でき、またYouTubeで気軽に見ることができるという企画内容になりました。

 長崎の分科会の参加者は155人、虹のひろばは335人でした。

8月7日(金)「家族・交流証言者による講話」(9:30~10:30)~三根礼華さんによる講話~

三根 礼華さん

 被爆者のご家族や、被爆体験を受け継ぎたいという意思を持った「交流証言者」である三根礼華さんのおばあさまにあたる細田ウメ子さんの被爆体験について語りました。

 企画参加者319人(Zoom参加56人、YouTube視聴263人)

(参加者の感想)

 情景が目に浮かんでくるようなお話でした。「平和の原点は人間の痛みがわかる心を持つこと」この言葉に共感を抱きました。私の母もお話を聞きながら涙を浮かべていました。

「被爆の証言①」(11:00~12:00)~末永さんに聴く被爆の証言~

末永 浩さん

 末永浩さんは被爆時9歳、お母さんと妹さん二人は長崎市立山で被爆。のちにお母さんと妹さん一人は死亡。お兄さんとご本人は諫早に疎開していて入市被爆。郵政職員から教師となって平和教育に取り組んでこられました。

 企画参加者356人(Zoom参加49人、YouTube視聴307人)

(参加者の感想)

 実際に経験した人でないと伝えられない臨場感のある状況説明に、末永さんのつらい思いが重なり、胸が苦しくなりました。現在日本が戦争下にないことを本当にありがたく感じました。

「被爆の証言②」(13:30~14:30)~田中さんに聴く被爆の証言~

田中 重光さん

 田中重光さんは西彼杵郡時津村に疎開している時に4歳10ヶ月、8月9日、祖父と2歳の弟と庭先の下記の木の下で遊んでいる時に被爆。自分の家族、結婚後の家族の苦しみから「核兵器は人間らしく生きることも、死ぬことも許さない。放射線は遺伝子に作用し、時間が経ってから私たちを苦しめ続けます」と被爆の実相を話されました。

 企画参加者304人(Zoom参加53人、YouTube視聴251人)

(参加者の感想)

 原爆投下後の家族のご苦労、とてもお辛かったと思います。何気ない日常を一瞬にして壊し、今でも被爆者や子孫を苦しめる原爆の恐怖を改めて強く感じました。

「被爆体験記の朗読会」(15:00~16:00)

 被爆体験の朗読を目的とした朗読ボランティア「被爆体験を語り継ぐ永遠の会」による被爆体験記の朗読。今回は白鳥淳子さんと前川智子さんによる被爆体験記の朗読、基礎知識や背景等も説明頂きながら、被爆の実相と平和を願う想いが伝えられました。

 企画参加者259人(Zoom参加40人、YouTube視聴219人)

 
白鳥 純子さん 被爆体験記の朗読会 前川 智子さん

(参加者の感想)

 原爆の実相について、とてもつらい内容ですが、現実から目を背けてはならないと思いました。想像を絶する地獄だったということが、とても伝わってきました。次の世代に伝えていく責務があると思いました。

「被爆の証言 平和の紙芝居」(19:00~20:00)~三田村静子さんよる平和の紙芝居~

三田村 静子さん

 三田村静子さんは3歳8ヶ月の時、爆心地より4km福田の自宅縁側で兄と2人の姉の4人で食事中に被爆。後年、2人の姉がガンを発病し、三田村さん自身も三度ガンを患うなど体の変調に苦しんできました。現在、被爆者の体験を紙芝居にして学校等で上演し、原爆の悲惨さ、愚かさの継承に努めています。今回は被爆者田中キヲさんの体験を紙芝居で上演していただきました。

 企画参加者267人(Zoom参加44人、YouTube視聴223人)

(参加者の感想)

 普通の幸せが一瞬に奪われる原爆、その後の苦しみ、「無心に乳房を吸うこの子に何の罪があろうか」「あんなひどいことあったらいけん」その言葉が残りました。

8月8日(土)「オンライン子ども平和会議」(10:00~12:00)

ピースバトン調さん

 「戦争や核兵器の使用など、争い事をなくすために私たちができること」をテーマに考え、交流しました。例年広島、長崎それぞれ違う日程で行ってきましたが、今年は広島と長崎合同で行いました。

 まず、広島の被爆の実相を広島出身で早稲田大学の中村園美さんから分かりやすく説明がされました。

 次に長崎の被爆の実相をピースバトンナガサキの調仁美さんから説明がされました。

 その後グループ毎に自己紹介、自分たちが学習してきたことを出し、「戦争や核兵器の使用など争い事がなくなるためには」を参加者で意見を出しグループ毎にまとめていきました。グループ毎にまとめたものを更に「2020子ども平和会議inナガサキ」アピール文としてまとめ、午後の虹のひろばで発表しました。

 
子ども平和会議① 子ども平和会議②
 
子ども平和会議③ 子ども平和会議④
 
子ども平和会議⑤ 協力いただいた活水高校平和学習部

 企画参加者83人(Zoom参加83人、YouTube視聴 なし)

 (参加者の感想)

 みんなが「笑顔」の世界に、平和は不可欠であることを実感しました。オンラインでの会議やグループリーダーは今まで経験がたくさんありますが、ここまで温かい気持ちになったオンライン会議は初めてかもしれません。

 自分が今まで考えた事、感じたことを共有しあえてよかったです。

 グループトークでは質問が難しかったですが、リーダーが分かりやすい質問に替えてくれたので、話しやすかったです。またお兄さんやお姉さんと平和について話したいです。

 普段は大学生を中心として平和活動をしているが、小学生や中学生の考えている事や全国での交流の大切さを改めて実感できた。

「虹のひろば」13:30~15:45

 オープン企画として組み立て、参加登録不要で参加頂き、YouTubeで配信され多くの方が見られるようにしました。

 古田沙織さん(NBC長崎放送)の司会により進行、長崎市長 田上冨久様より来賓あいさつをいただきました。そして広島市長 松井一實様より動画によるメッセージが紹介されました。

 
司会の古田 沙織さん 田上長崎市長
長崎被災協 田中 重光会長

 「2020子ども平和会議inナガサキ」アピール文が議長の及川さん(広島)、岩城さん(広島)、小畑さん(長崎)、安本さん(長崎)によって発表していただき、長崎原爆被災者協議会 田中重光会長より、核兵器廃絶に対する動きや被爆者の現状等が報告されました。田中重光会長は暑い中、連日の出演でありがとうございました。

 次に、東京都の東都生協、福岡県のエフコープ生協、沖縄県の生協コープおきなわからそれぞれ取り組んでいる平和活動を紹介。

 長崎大学核兵器廃絶研究センター通称RECNA(レクナ)の中村桂子准教授による「核兵器のない世界は実現できる?」というテーマで講演をいただきました。

 そして最後は長崎県生活協同組合連合会 本田 稔 会長より閉会の挨拶がされ2020ピースアクションinナガサキは終了しました。

 
中村 桂子先生 長崎県生協連 本田会長

 企画参加者235人(Zoom参加 なし、YouTube視聴335人)

 (参加者の感想)

 子ども達の声、被爆者の話、専門家の治験、多くのことを学べて、とてもバランスがいいプログラムでした。

 全国各地から参加でき、ともに平和の学びの機会が得られ感謝です。

 おうちから見られるということで、気軽に参加できたのが良かったです。他生協の取組みを知ることでつながりを感じることもできました。

 6歳の子どもさんの「僕が平和にする、みんなと仲良くする」と言われた言葉に勇気をもらいました。

 子ども平和会議の「無関心が一番いけない。私たちの力は微力であっても無力ではない」に勇気づけられました。

 考える機会になりました。自分自身、何ができるのか?そして、子どもたちと話をしていきたいと思いました。

 長崎には、遠方なので行くことができず、お話を聞く機会もなかなかありませんでしたが、今回、オンラインということで、貴重な時間をいただくことができました。でも、やはり訪問して、長崎の空気を感じながら、直接聞かせて頂けるよう、来年はこの状況が落ち着いていること節に願うところです。

 2020ピースアクションinナガサキに参加頂きました皆様本当にありがとうございました。

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